摂食障害とはどんな病気か〜主な種類と診断基準をわかりやすく解説

みなさん、お久しぶりです。たつみです。

前回更新から1ヶ月以上あきました。ここまでブログの更新期間が伸びたのは初めてですが、皆さんはお元気で過ごされていますでしょうか。

ちなみにこの記事は2026年6月8日に書いていますが、絶賛発熱中です。皆さんも体調にはお気をつけください。

今回からは摂食障害について書いていこうと思います。なぜ摂食障害なのかというと、「摂食障害の治療を受けた患者さんが病院を訴えた」という記事を見かけたからです。Xでも割と物議を呼んでいます。

それだけじゃなくて、最近はマンジャロを摂食障害に使ったらどうなのか?みたいな話もあります。

ルッキズムがむしろ盛んになった昨今、摂食障害は今後も増えていくのではないかという所感も個人的にはあるので、一度改めて取り扱ってみようかなと思います。

今回の記事ではまずは摂食障害全体についてお話させていただきます。

目次

摂食障害にはいろんなタイプがある

よく言われる摂食障害というのは、ある特定の疾患名というよりも、「食事の量や食行動に異常が現れる精神疾患」の総称というのが正しい理解です。ちなみに摂食症とも呼ばれることがあります。

代表的な病気には次のようなものがあります。

  1. 神経性やせ症(神経性無食欲症、いわゆる拒食症)
  2. 神経性過食症(神経性大食症、いわゆる過食症
  3. 回避制限性食物摂取障害
  4. 過食性障害

大体、摂食障害に関してSNSで話題になるのは①、②がほとんどかと思います。

ちなみに、上の引用記事は①の神経性やせ症の記事ですね。

今回の記事では①、②、③についてざっくりとご説明しようかなと思います。

神経性やせ症(神経性無食欲症)

神経性やせ症はその名の通り、かなり痩せる病気です。

診断基準を簡単にまとめると

①必要と比べてカロリー摂取を制限し、その年齢の平均より明らかに低い体重を維持している。
②明らかに低い体重なのに、体重増加や肥満に対しての恐怖や、
太らないような行動(代償行動)を繰り返している。
③体重や体型に関しての自己評価の偏りがある(ボディーイメージの歪み)

となります。

それぞれに関して補足していきましょう。

①についてですが、神経性やせ症の人とかは本当に痩せています。ストレートな発言をするのであれば、いわゆるガリガリです。それも皆さんが普段よくみるガリガリの人、とかじゃなくてみてて不安になるレベルです。
骨と皮みたいになっていて、肋骨が浮き出ている人もいます。

続いて②についてです、神経性やせ症の人は太るってことにかなり敏感です。尋常じゃないレベルでの恐怖心があります。

太りたくないなあ

とかこういうレベルじゃなくて

太ったら人生終わり。太ったら死ぬ‼️

くらいのレベルです。というかこれですら表現しきれないほどです。
あと、この代償行動に関してですが、皆さんのイメージとしてかなり痩せている人は動きなどが緩慢で運動とかはあまりしないイメージをお持ちだと思いますが、神経性痩せ症の人は全く違います。

めちゃくちゃ運動します。入院している方などは少しでもカロリーを消化しようと病棟内を歩き回る光景がよくみられます。

あるいは、少しでも食料を吸収したくないとして、食事を摂ったらすぐに嘔吐する方もいらっしゃいます。

これらのように、太らないように行なっている強迫的な行動を代償行動といいます。

③についてですが、これだけの努力をして痩せた自身の体型に関して、患者さんたちがどのように認識しているのかというと、

私はまだ太っている。もっと痩せないと

という認識を持っています。これがボディーイメージの歪みです。いわゆる一般的な体型の好みの範疇に収まらず、正しい体型評価ができない状態です。

大体これがざっくりとした、神経性痩せ症についてのイメージです。詳しくはまた別の記事でご説明させていただこうと思います。

神経性過食症(神経性大食症)

神経性過食症は、過食とその代償行動のセットが問題になってきます。

診断基準ですが

①通常とは異なる時間帯に明らかに多い量の食べ物をとる。
②その食べている間は、食べることを抑制できないという感覚がある。
③体重の増加を防ぐために反復する代償行動がある。
④①〜③が全て週に1回はある。
⑤自己評価が体重や体型の影響を過度に受けている。

となります。

神経性痩せ症と似てるけど、ところどころ違いますよね。

また別の記事で詳しく説明しますが、神経性過食症と痩せ症のいちばんの違いは、「明らかな低体重があるかどうか」というところです。

神経性やせ症では、食事制限や過度な運動、場合によっては嘔吐などによって、体重が明らかに低くなっていることが大きな問題になります。

一方で、神経性過食症では、過食と、その後に体重増加を防ごうとする行動が繰り返されます。ただし、体重は正常範囲のことも少なくありません。

つまり、ざっくり言うと、

神経性やせ症は、低体重が前面に出やすい病気。

神経性過食症は、過食と代償行動が前面に出やすい病気。

というイメージです。

という感じです。

詳しくはまた別の記事でご説明します。

回避・制限性食物摂取障害

これはあまり聞き馴染みはないかもしれません。ただ児童分野ではたまに話題になることがあります。
(大人でも起こり得ます。)

診断基準ですが

食べることへの明らかな無関心物を食べる感覚自体への回避食べた後嫌悪すべき結果が生じることへの不安、などで適切な栄養が満たされない。
②その結果として、明らかな体重減少、栄養不足、栄養補助食品への依存、社会的機能の著しい障害、のいずれかが生じる。
痩せ症や過食症のように自分の体重・体型に対する感じ方への異常はない

となります。

これは明らかにやせ症と過食症とは雰囲気が違いますよね。
特に③の部分が違います。やせ症と過食症は自分の体重や体型に対しての葛藤がありました。

ただ、こちらに関してはありません。

僕の理解としては、
やせ症や過食症は体重を気にした結果の食行動や代償行動の問題、ですが
回避・制限性食物摂取障害は、食事をとることに対しての問題、といった感じです。

この病気に関しては別の記事で取り上げる予定はないので①の部分だけ少し掘り下げて書きます。

食べることへの明らかな無関心とは?

最近はこの食べることへの無関心というのが増えてきている気がする。とは知り合いの児童の先生が言っていました。
だいたい生まれながらに少食で食事に関心がないタイプの人で、「ご飯食べないでいいならそれで別に良い」というタイプの人です。

話は変わりますが、皆さんはゲームをされますか。僕はします。
ゲーマーの人が「長期間ゲームに集中していると食事とるの忘れちゃうんだよね」と言うのをよく耳にします。
皆さんも人によっては経験があるかもしれませんね。僕は食べることが好きなのでどれだけゲームにハマっていようがご飯を食べるタイプですが、元々食の興味の薄い人たちはさらに食べなくなり、食事自体を避けるようになるというケースが増えているようです。

物を食べる感覚自体への回避とは?

これは、感覚過敏の一種とも言えますが、食べ物の味や食感、ひどい時は固形物が喉を通る時の感覚に対して激しい嫌悪感を感じてしまい、激しい偏食から栄養が十分に取れないといった状態です。

食べられる物を食べて、必要な栄養は補助食品を使いながらカロリーの問題をクリアしていく。
その後に少しずつ食べられるものを広げていこう、というやり方で治療を試みることが多いです。

ただ、その時も大事なことはストレスを低減させることだと言われています。

要するに、「ご飯食べなさいよ!」とかいう圧迫感を与えない、ということですね。

厳密には回避性・制限性食物摂取障害ではないのですが、
よくXで「子供の偏食が心配で」というポストに対して、「調理の仕方が〜」「甘やかしすぎだから〜」みたいな話がありますが、精神科的にはその対応は軒並みNGです。

まずは母子共にストレスをかけないことが一番大事なので、栄養が取れていればいっか。くらいの感覚でいきましょう。

やせ症のところで触れていきますが、栄養が取れてさえいれば人は死にません。死なないということは、時間をかけてチャレンジできるということです。

食べることへの不安・恐怖

これは、食事が原因で何か怖い出来事が起きたことで起こることが多いです。

例えば食べ物を喉に詰まらせて窒息しかけてから、「また詰まらせたらどうしよう」という不安から、ご飯を食べるのが怖い。
食べた後に大量に嘔吐した経験から「また吐いたりしたらどうしよう」という不安から食べるのが怖い。

というようなパターンですね。

対応としては、認知行動療法という治療法が用いられることが多いです。

終わりに

さて、今回は摂食障害について、ざっくりと説明してみました。

何となくでも、摂食障害のイメージは掴めたでしょうか。

久しぶりの更新ということもあり、少し手探りの部分もありましたが、また少しずつブログの更新を再開していこうと思います。

よろしければ、またお付き合いいただければ嬉しいです。

ではまた。

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