うつ病ってどんな病気?〜知って欲しいうつのこと〜

こんにちは、たつみです。

今回はこのブログでは初めて具体的な精神科の病気についてご説明していこうかなと思います。最初に取り扱うのは「うつ病」です。

うつ病という言葉は、ニュースやSNSでもよく見かけるようになりましたよね。少なくとも今日本にいて、「うつ病」という言葉を聞いたことがない人はほとんどいないんじゃないかなと思います。
ですが、実際にうつ病がどんな病気か、皆さんはご存知でしょうか?

気分が落ち込む病気のことでしょ?

たつみ

それはそれで正しいと思います。ですが、個人的には
うつ病は「頭が働かなくなる病気」だなと思っています。

うつ病は「頭が働かなくなる病気」と言われて、「なるほどそうか!!」と思われましたか?
恐らく、「いやそんなこと言われてもよくわかんないよ、そんなことSNSで言っている人はいないし」と思われたのではないかと思います。

でもこれは自分が日々診療していく中で強く感じていることです。

うつ病の最も重い状態の患者さんを診察をしていると、「まるで物言わない石のようだ」と感じることがあります。
そう思わせるほど、そのような患者さんとの診察では、会話、反応というものはありません。
実際の診察の雰囲気を少しご紹介します。

たつみ

〇〇さん。おはようございます。昨日は眠れましたか?

…………………………………

たつみ

お薬を飲んでくださってありがとうございます。
お薬飲んでから体のきつさはないですか?

…………………………………

たつみ

食欲はどうですか?

……………………………ない…です

このような感じになります。どうでしょう。ただ気持ちが沈むだけでここまで反応が乏しくなる物でしょうか。
ここまでの重い状態になるのはそこまで多くはありませんが、自分の患者さんの例で言うと
「気がついたら車で逆走していました。それでおかしいと思って精神科に来ました」という方もいらっしゃいました。

「気分が落ち込む」といううつ病のイメージだけでは、説明がつかない状態ですよね。

頭が働かないからこそ

  • 質問してもすぐに答えられない
  • やる気が起きなくなる
  • 気持ちの切り替えができずに、ずっと不安な気持ちを抱いてしまう

という、うつの症状につながっているのではないかと自分は

目次

まとめ

改めて、自分はうつ病は「頭が働かなくなる病気」だと思っています。

ですが、こうやってうつ病という病気を考えてみると、時折耳にするうつは甘え」という言葉はおかしいと思いませんか。

これらは本人の「がんばり」でなんとかできる物ではなく、脳の働きそのものが病気のせいで一時的に機能不全に陥っている状態なのです。簡単に言えば気持ちの問題ではないのです。

ぜひこうした見方が広がって、うつ病への誤解がなくなって欲しい。うつ病の方が治療に専念できる社会になってほしいなと思っています。

ではまた。



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